世界に3100種類以上も存在しているといわれるクラゲたち…。
クラゲというと、キノコや傘のような形をしたものを想像してしまいがちだけど、実際は様々な形のクラゲが存在しているのだ!

日本近海から世界各地に生息する…綺麗なクラゲや小さい可愛いクラゲ、目を疑うほどの巨大クラゲ。そして、絶対に出会いたくない猛毒クラゲなど・・・
今回は世界各地に生息するクラゲの種類を画像とともに見ていこう!!
クラゲの種類
不思議なクラゲ
①ギンカクラゲ

円盤状の気泡体が「銀貨」に見えることから名前が付けられたギンカクラゲ。海外では「Blue Button(青いボタン)」と呼ばれており、分類上は刺胞動物門ヒドロ虫綱に属する。見た目はクラゲに似ているが、実はヒドロ虫が集まってできた「群体生物」であり、1匹ではなく多数の個体から構成されている。
大きさは通常直径3〜4cm程度。浮袋のような構造をもち、海面に浮かびながら風や海流で漂流する「ネウストン生物」の一種。青や黄色の触手状のポリプを持ち、主に動物プランクトン(カイアシ類や甲殻類の幼生)を捕食する。
毒性は弱く、刺されても人に大きな害はないとされるが、近年は地球温暖化の影響で日本の沿岸にも大量に出現する例があり、皮膚炎(接触性皮膚炎)を引き起こす事例も報告されている。特に九州や沖縄などの沿岸では注意が必要だ。
②フライド・エッグ・ジェリーフィッシュ

まるで半熟目玉焼きのような見た目で話題のクラゲ、「フライド・エッグ・ジェリーフィッシュ(Fried Egg Jellyfish)」。学名は<Cotylorhiza tuberculata>で、主に地中海を中心に見られる。日本語では「タマゴクラゲ」とも呼ばれることがある。
大きさは通常15〜17cmほどだが、大きい個体は40cmを超えることも。傘の中央にある黄色い突起が黄身、半透明の周縁部が白身のように見えることからこの名がついた。傘の下からは小さな突起状の腕が伸びており、ここにある刺胞で小型のプランクトンを捕獲する。
毒性は非常に弱く、人間にとってはほぼ無害とされる。海水浴場でも比較的安全に観察でき、ダイバーや写真家にも人気のクラゲだ。最近では海洋環境の変化により、かつてよりも発生頻度が増加しているとの報告もある。
③サカサクラゲ

サカサクラゲ(Cassiopea andromeda)は、名前の通り逆さまの姿勢で海底に棲むユニークなクラゲ。通常のクラゲとは異なり、傘の部分を下にして海底の砂や泥に静かに横たわり、上を向いた口腕から水中の栄養を取り入れている。
このクラゲは光合成を行う褐虫藻(zooxanthellae)と共生しており、日光を浴びてエネルギーを得るという特殊な生態を持っている。また、体内の粘液には刺胞が含まれており、小型の動物プランクトンや浮遊物を絡め取って捕食する。
観賞用としても人気があり、近年では海水アクアリウムで飼育されることも増えているが、刺胞毒があるため素手で触るのは避けた方が良い。大きさは最大で30cm程度。主に浅いラグーンやマングローブ林の周辺で見られる。
④マミズクラゲ

マミズクラゲ(Craspedacusta sowerbii)は淡水域に生息する珍しいクラゲで、湖やため池、貯水池など流れの緩やかな水域に突如として大量発生することで知られる。一般的なクラゲが海水性である中、真水に適応している点が大きな特徴。
大きさは通常2〜2.5cmと非常に小さく、半透明の傘の縁から多数の触手を垂らして泳ぐ姿は繊細で美しい。刺胞も持っているが、毒性は非常に弱いため人間に対してはほぼ無害である。
原産地は中国とされており、水草や魚の移動により世界中へ広がったと考えられている。日本国内でも各地で確認されており、夏から初秋にかけて水温が上昇したタイミングで繁殖期を迎える。
⑤カブトクラゲ

カブトクラゲ(Mnemiopsis leidyi)は「クラゲ」と名前がついているが、実際にはクラゲの仲間ではなく、有櫛動物門(Ctenophora)に属する全く異なる生物である。日本では東京湾や瀬戸内海などでも見られ、半透明で美しい外見から人気が高い。
特徴的なのは「櫛板(コームプレート)」と呼ばれる8本の繊毛列(毛状構造)で、これを波打たせて泳ぐ。この繊毛が光を回折することで、虹色の光を放つように見えるが、これは生物発光ではなく、物理的な光の屈折によるもの。実際の発光能力(バイオルミネセンス)も持つが、暗所でのみ観察できる。
観察例が非常に少ないため、詳しい生態や食性は明らかにされていないが、主に小型の甲殻類などを捕食していると推定されている。最新の深海探査映像では、ゆったりと泳ぐ様子が確認されており、今後の研究が期待されている。
⑩ベニマンジュウクラゲ
その名の通り紅饅頭のようなクラゲ。24枚のスカートのようなものを持っており、これをヒラヒラさせながら深海を漂っている。
写真で見るととても目立つが、深海では赤色がより見えづらいようで、保護色として役立っているようだ。
⑪トックリクラゲ
日本酒を飲むときに使う徳利(とっくり)に形が似ているちょっと面白いクラゲ。傘の内部には胃から伸びた8本の放射菅が確認できる。
⑫アカチョウチンクラゲ

徳利もあれば赤提灯もある。まさに折り畳み式の日本の提灯のように体全体が伸び縮みするクラゲだ。
深海では発光する生物が多いが、そんな生物を食べたときに光が漏れてしまうと捕食者に見つかってしまうために、光が漏れない赤色をしているそうだ。
体の表面にはウミグモやヨコエビ、ほかのクラゲの幼生などが付着しており、小型生物の育成場所として利用されているらしい。
⑬コトクラゲ
クラゲの中でもダントツで変な形をしているコトクラゲ。海底に固着し全く泳が無いばかりが、糸のような長い触手を伸ばしてオキアミなどを絡めとり捕食するという奇妙な生態を持っている。
コトクラゲ研究の歴史は意外と古く、世界で初めて採取されたのは今から100年以上前の1896年。日本ではクラゲ好きで有名な昭和天皇によって相模湾で採取され、のちに和名が付けられたという逸話がある。
⑭スティギオメデューサ・ギガンティア
触手を含めた全長が6mを超えるともいわれる巨大な深海クラゲ。1900年に初めて発見されるも100年たった現在までに約100回ほどしか目撃されていない激レアな深海クラゲだ。
毒は持っておらず、4本だけ生えた幅の広い触手を使って獲物を捕獲していると考えられている。
猛毒のクラゲ
⑮アトランティックシーネットル

アトランティックシーネットルは、日本沿岸にも生息するアカクラゲの近縁種だ。40本もの長い触手を持っており、彼らの刺胞に触れてしまうと焼けただれるような激痛を味わうことになる。
名前の一部であるシーネットルは「海のイラクサ」を意味しており、ギンピーギンピーをはじめとしたイラクサ科の植物並みの猛毒を持っているようだ。
⑯カツオノエボシ

カツオノエボシは人を殺してしまうほどの猛毒を持ったクラゲだ。別名「電気クラゲ」とも呼ばれている。
一般的なクラゲの見た目とは異なり、ビニールのような浮き袋を持っており、そこから伸びた三角形の帆を水上に出すことで風を受けて移動する。まさにヨットのようなクラゲだ。
ちなみに、1個体にみえるカツオノエボシは複数のヒドロ虫が集まってできている。
⑰イルカンジクラゲ

イルカンジクラゲはオーストラリア北部に生息する、3㎝程の小さな体に50㎝を超える触手を持つ変わった形のクラゲ。小さな体でありながらコブラの100倍、タランチュラの1000倍ともいわれる最強の猛毒を持っている。
イルカンジクラゲはとても小さく、刺されたことにすら気が付かないため厄介だ。海から上がって数時間後に、モルヒネが効かないほどの激痛が急激に襲い掛かるという。
オーストラリアの先住民族「アボリジナル(アボリジニ)のイルカンジ部族」の伝承では、「海には目に見えない怪物が生息し、人々を苦しめ、時として死に追いやる。」とあるが、その怪物の正体がイルカンジクラゲだったようだ。
⑱オーストラリアウンバチクラゲ

地球上で最も恐ろしい毒性を持つとされている。通称「キロネックス」と呼ばれ、「海のスズメバチ」「殺人クラゲ」といった別名を持っている。
傘が半透明で見えにくいうえ、触手が最長4.5mにも達するため他の猛毒クラゲよりも一段と厄介だ。刺されてしまうと刺傷箇所の壊死・視力低下・呼吸困難・心停止等の症状が現れ、10分もたたないうちに死亡してしまう。
⑲ハブクラゲ

日本に生息する毒クラゲの中で最も危険と言われているのがハブクラゲだ。ハブという名前から想像できるように、沖縄周辺の海に生息しており、刺された場合は死に至る可能性もある。
ハブクラゲはクラゲとは思えないほど遊泳能力が高く、最大時速は約7km。人が歩くスピードくらいで自由に泳ぎ回ることができる。獲物を追いかけて捕らえる獰猛なハンターなのだ。
沖縄の海水浴シーズンである5月から10月にかけて発生し、小魚を求めて浅瀬にまで入ってくるため、侵入防止網が設置されていない海での遊泳は避けた方がいいだろう。
日本のクラゲ
⑳オキクラゲ
台湾から北海道にかけて生息するクラゲ。6-8月に日本近海に多くみられるため、海水浴で被害に遭いやすい。そこそこ強い毒をもっているうえ、台風などの強い風に乗って大量に海岸に押し寄せるので注意が必要だ。
㉑ハナガサクラゲ

本州中部から九州沿岸のやや深い海に生息するハナガサクラゲ。なぜか日本と正反対に当たるブラジルやアルゼンチンの海にも生息している。
直径は10-15㎝程度だが、人に激痛を感じさせるほどの強烈な毒を持っている。死亡例は報告されていないものの、大怪我は避けられないので海岸で見かけても触らない方がいいだろう。
㉒ユウレイクラゲ
真っ白な体をゆらゆらと漂わせる様子は幽霊そのもの。平均的な大きさは15-30㎝ほどだが、大きなものでは1mを超えることもあるそうだ。日本では本州中部より南にみられる。
㉓キタユウレイクラゲ

ユウレイクラゲの近縁種で三陸地方よりも北に多く生息している。ユウレイクラゲと形が似ているものの、よく観察すると体色や放射菅の構造が異なり、直径2mを超える大きさに成長する。
かなり強い毒を持っているほか、「クラゲを食べるクラゲ」としても知られている。
㉔アカクラゲ

北海道以南の日本沿岸に広く生息するアカクラゲ。放射状に広がる16本の縞模様を持った毒々しいクラゲだ。見た目通り強い毒を持っている。
ちなみに、このクラゲが乾燥すると毒を含んだ刺糸が舞い上がり、吸い込んでしまった人に激しいクシャミを引き起こすという。「ハクションクラゲ」なんて別名も付けられている。
綺麗なクラゲ
㉕ミズクラゲ

日本近海で最も多くみられるクラゲの一種。4つの胃腔と生殖腺からヨツメクラゲとも呼ばれる。人によっては刺されてもほとんど痛みを感じない程度の毒しかない。
日本沿岸では大量発生することで発電所の取水口に詰まるなどの被害を及ぼすこともある。
㉖タコクラゲ

タコの腕ようなものが生えた可愛いクラゲ。タコの腕のようなものは触手ではなく八本の口腕から伸びた付属体だ。
体内に褐虫藻を共生させており、光合成で作られた栄養をいただいて生きているどことなく平和なクラゲだ。
㉗カミクラゲ

円柱形の傘を持つ奇妙なクラゲ。青森~九州にかけて生息しており日本固有種とも言われている。
無数に垂れた細長い触手が「髪の毛」を連想させることからこの名が付いている。存在自体は古くから知られていたが、成長過程など未だ謎の多いクラゲだ。
食用クラゲ
㉘エチゼンクラゲ

傘の直径2mを超えることもある大型のクラゲ。福井県の昔の呼び名(越前=エチゼン)から名付けられているが、日本海周辺に広く生息している。
ビゼンクラゲに比べると歯ごたえ悪いため価格が安く、食用とされる傘の部分は薄くザラザラしている。スーパーなどで「塩クラゲ」や「中華クラゲ」として安く売られているものの多くがエチゼンクラゲだ。
㉙ビゼンクラゲ

現在の岡山県が名産地であったことから「備前水母=ビゼンクラゲ」と呼ばれるようになった。
中華料理では高級食材であり、1970年代の日本では年間4000tもの水揚げ量を誇っていたらしい。
大量発生することもあるため漁師たちはさぞかし喜んでいるのだろうと思ったが、他の魚を獲る際に邪魔になったりと迷惑がられることも多いようだ。
㉚ヒゼンクラゲ
肥前(現在の佐賀~長崎)で獲れるクラゲ。知ってるのは九州の漁師かクラゲマニアレベルの知名度の低いクラゲだ。
現在も漁は行われているものの、ほとんどが九州内で消費されるようだ。塩漬けなどに加工され酢の物などに使われている。
食性や繁殖方法などは依然として謎が多く、2020年代に入っても詳細な生態の研究は進行中。極寒の深海という過酷な環境に適応したその姿は、深海生物の驚異的な多様性を物語っている。
⑨コワクラゲ(Bathykorus bouilloni)

コワクラゲ(Bathykorus bouilloni)は、北極海の水深800〜2500m付近で発見された新種のクラゲで、2009年に正式記載された比較的新しい深海生物。体長は1.5〜2cmほどで、半透明な鐘型の傘と、独特なT字型の触手を持つ。
特徴的なのは、傘の内側に12個の胃嚢(いのう)を持つという奇妙な構造で、まるで傘の中に花のような模様が広がって見える。その見た目から、英語では「the Darth Vader jellyfish(ダース・ベイダー・クラゲ)」とも呼ばれる。
観察例が非常に少ないため、詳しい生態や食性は明らかにされていないが、主に小型の甲殻類などを捕食していると推定されている。最新の深海探査映像では、ゆったりと泳ぐ様子が確認されており、今後の研究が期待されている。
⑩ベニマンジュウクラゲ
その名の通り紅饅頭のようなクラゲ。24枚のスカートのようなものを持っており、これをヒラヒラさせながら深海を漂っている。
写真で見るととても目立つが、深海では赤色がより見えづらいようで、保護色として役立っているようだ。
⑪トックリクラゲ
日本酒を飲むときに使う徳利(とっくり)に形が似ているちょっと面白いクラゲ。傘の内部には胃から伸びた8本の放射菅が確認できる。
⑫アカチョウチンクラゲ

徳利もあれば赤提灯もある。まさに折り畳み式の日本の提灯のように体全体が伸び縮みするクラゲだ。
深海では発光する生物が多いが、そんな生物を食べたときに光が漏れてしまうと捕食者に見つかってしまうために、光が漏れない赤色をしているそうだ。
体の表面にはウミグモやヨコエビ、ほかのクラゲの幼生などが付着しており、小型生物の育成場所として利用されているらしい。
⑬コトクラゲ
クラゲの中でもダントツで変な形をしているコトクラゲ。海底に固着し全く泳が無いばかりが、糸のような長い触手を伸ばしてオキアミなどを絡めとり捕食するという奇妙な生態を持っている。
コトクラゲ研究の歴史は意外と古く、世界で初めて採取されたのは今から100年以上前の1896年。日本ではクラゲ好きで有名な昭和天皇によって相模湾で採取され、のちに和名が付けられたという逸話がある。
⑭スティギオメデューサ・ギガンティア
触手を含めた全長が6mを超えるともいわれる巨大な深海クラゲ。1900年に初めて発見されるも100年たった現在までに約100回ほどしか目撃されていない激レアな深海クラゲだ。
毒は持っておらず、4本だけ生えた幅の広い触手を使って獲物を捕獲していると考えられている。
猛毒のクラゲ
⑮アトランティックシーネットル

アトランティックシーネットルは、日本沿岸にも生息するアカクラゲの近縁種だ。40本もの長い触手を持っており、彼らの刺胞に触れてしまうと焼けただれるような激痛を味わうことになる。
名前の一部であるシーネットルは「海のイラクサ」を意味しており、ギンピーギンピーをはじめとしたイラクサ科の植物並みの猛毒を持っているようだ。
⑯カツオノエボシ

カツオノエボシは人を殺してしまうほどの猛毒を持ったクラゲだ。別名「電気クラゲ」とも呼ばれている。
一般的なクラゲの見た目とは異なり、ビニールのような浮き袋を持っており、そこから伸びた三角形の帆を水上に出すことで風を受けて移動する。まさにヨットのようなクラゲだ。
ちなみに、1個体にみえるカツオノエボシは複数のヒドロ虫が集まってできている。
⑰イルカンジクラゲ

イルカンジクラゲはオーストラリア北部に生息する、3㎝程の小さな体に50㎝を超える触手を持つ変わった形のクラゲ。小さな体でありながらコブラの100倍、タランチュラの1000倍ともいわれる最強の猛毒を持っている。
イルカンジクラゲはとても小さく、刺されたことにすら気が付かないため厄介だ。海から上がって数時間後に、モルヒネが効かないほどの激痛が急激に襲い掛かるという。
オーストラリアの先住民族「アボリジナル(アボリジニ)のイルカンジ部族」の伝承では、「海には目に見えない怪物が生息し、人々を苦しめ、時として死に追いやる。」とあるが、その怪物の正体がイルカンジクラゲだったようだ。
⑱オーストラリアウンバチクラゲ

地球上で最も恐ろしい毒性を持つとされている。通称「キロネックス」と呼ばれ、「海のスズメバチ」「殺人クラゲ」といった別名を持っている。
傘が半透明で見えにくいうえ、触手が最長4.5mにも達するため他の猛毒クラゲよりも一段と厄介だ。刺されてしまうと刺傷箇所の壊死・視力低下・呼吸困難・心停止等の症状が現れ、10分もたたないうちに死亡してしまう。
⑲ハブクラゲ

日本に生息する毒クラゲの中で最も危険と言われているのがハブクラゲだ。ハブという名前から想像できるように、沖縄周辺の海に生息しており、刺された場合は死に至る可能性もある。
ハブクラゲはクラゲとは思えないほど遊泳能力が高く、最大時速は約7km。人が歩くスピードくらいで自由に泳ぎ回ることができる。獲物を追いかけて捕らえる獰猛なハンターなのだ。
沖縄の海水浴シーズンである5月から10月にかけて発生し、小魚を求めて浅瀬にまで入ってくるため、侵入防止網が設置されていない海での遊泳は避けた方がいいだろう。
日本のクラゲ
⑳オキクラゲ
台湾から北海道にかけて生息するクラゲ。6-8月に日本近海に多くみられるため、海水浴で被害に遭いやすい。そこそこ強い毒をもっているうえ、台風などの強い風に乗って大量に海岸に押し寄せるので注意が必要だ。
㉑ハナガサクラゲ

本州中部から九州沿岸のやや深い海に生息するハナガサクラゲ。なぜか日本と正反対に当たるブラジルやアルゼンチンの海にも生息している。
直径は10-15㎝程度だが、人に激痛を感じさせるほどの強烈な毒を持っている。死亡例は報告されていないものの、大怪我は避けられないので海岸で見かけても触らない方がいいだろう。
㉒ユウレイクラゲ
真っ白な体をゆらゆらと漂わせる様子は幽霊そのもの。平均的な大きさは15-30㎝ほどだが、大きなものでは1mを超えることもあるそうだ。日本では本州中部より南にみられる。
㉓キタユウレイクラゲ

ユウレイクラゲの近縁種で三陸地方よりも北に多く生息している。ユウレイクラゲと形が似ているものの、よく観察すると体色や放射菅の構造が異なり、直径2mを超える大きさに成長する。
かなり強い毒を持っているほか、「クラゲを食べるクラゲ」としても知られている。
㉔アカクラゲ

北海道以南の日本沿岸に広く生息するアカクラゲ。放射状に広がる16本の縞模様を持った毒々しいクラゲだ。見た目通り強い毒を持っている。
ちなみに、このクラゲが乾燥すると毒を含んだ刺糸が舞い上がり、吸い込んでしまった人に激しいクシャミを引き起こすという。「ハクションクラゲ」なんて別名も付けられている。
綺麗なクラゲ
㉕ミズクラゲ

日本近海で最も多くみられるクラゲの一種。4つの胃腔と生殖腺からヨツメクラゲとも呼ばれる。人によっては刺されてもほとんど痛みを感じない程度の毒しかない。
日本沿岸では大量発生することで発電所の取水口に詰まるなどの被害を及ぼすこともある。
㉖タコクラゲ

タコの腕ようなものが生えた可愛いクラゲ。タコの腕のようなものは触手ではなく八本の口腕から伸びた付属体だ。
体内に褐虫藻を共生させており、光合成で作られた栄養をいただいて生きているどことなく平和なクラゲだ。
㉗カミクラゲ

円柱形の傘を持つ奇妙なクラゲ。青森~九州にかけて生息しており日本固有種とも言われている。
無数に垂れた細長い触手が「髪の毛」を連想させることからこの名が付いている。存在自体は古くから知られていたが、成長過程など未だ謎の多いクラゲだ。
食用クラゲ
㉘エチゼンクラゲ

傘の直径2mを超えることもある大型のクラゲ。福井県の昔の呼び名(越前=エチゼン)から名付けられているが、日本海周辺に広く生息している。
ビゼンクラゲに比べると歯ごたえ悪いため価格が安く、食用とされる傘の部分は薄くザラザラしている。スーパーなどで「塩クラゲ」や「中華クラゲ」として安く売られているものの多くがエチゼンクラゲだ。
㉙ビゼンクラゲ

現在の岡山県が名産地であったことから「備前水母=ビゼンクラゲ」と呼ばれるようになった。
中華料理では高級食材であり、1970年代の日本では年間4000tもの水揚げ量を誇っていたらしい。
大量発生することもあるため漁師たちはさぞかし喜んでいるのだろうと思ったが、他の魚を獲る際に邪魔になったりと迷惑がられることも多いようだ。
㉚ヒゼンクラゲ
肥前(現在の佐賀~長崎)で獲れるクラゲ。知ってるのは九州の漁師かクラゲマニアレベルの知名度の低いクラゲだ。
現在も漁は行われているものの、ほとんどが九州内で消費されるようだ。塩漬けなどに加工され酢の物などに使われている。
傘の直径は約10〜20cmほどで、特徴的な深紅色の体色が深海でも目立つ存在だ。大きな傘と多数の触手を持ち、主に小型の甲殻類やプランクトンを捕食する。深海探査機により観察されることも増えており、深海研究のアイコン的存在にもなっている。
⑧クロッソタ・ノルベジカ(Crossota norvegica)

Crossota norvegica は、北極海の深海域(1000m以深)で発見された珍しいクラゲで、深紅の体色が特徴。体長はわずか2cm前後と小型だが、その印象的な色合いから「深海の赤い宝石」とも称されている。
このクラゲは、ポリプのステージを持たず、一生をメデューサ型で過ごすと考えられている、非常に稀なライフサイクルを持つ。深海で遊泳しながら生活する点でも興味深く、クラゲの進化や生活史研究において重要な研究対象となっている。
食性や繁殖方法などは依然として謎が多く、2020年代に入っても詳細な生態の研究は進行中。極寒の深海という過酷な環境に適応したその姿は、深海生物の驚異的な多様性を物語っている。
⑨コワクラゲ(Bathykorus bouilloni)

コワクラゲ(Bathykorus bouilloni)は、北極海の水深800〜2500m付近で発見された新種のクラゲで、2009年に正式記載された比較的新しい深海生物。体長は1.5〜2cmほどで、半透明な鐘型の傘と、独特なT字型の触手を持つ。
特徴的なのは、傘の内側に12個の胃嚢(いのう)を持つという奇妙な構造で、まるで傘の中に花のような模様が広がって見える。その見た目から、英語では「the Darth Vader jellyfish(ダース・ベイダー・クラゲ)」とも呼ばれる。
観察例が非常に少ないため、詳しい生態や食性は明らかにされていないが、主に小型の甲殻類などを捕食していると推定されている。最新の深海探査映像では、ゆったりと泳ぐ様子が確認されており、今後の研究が期待されている。
⑩ベニマンジュウクラゲ
その名の通り紅饅頭のようなクラゲ。24枚のスカートのようなものを持っており、これをヒラヒラさせながら深海を漂っている。
写真で見るととても目立つが、深海では赤色がより見えづらいようで、保護色として役立っているようだ。
⑪トックリクラゲ
日本酒を飲むときに使う徳利(とっくり)に形が似ているちょっと面白いクラゲ。傘の内部には胃から伸びた8本の放射菅が確認できる。
⑫アカチョウチンクラゲ

徳利もあれば赤提灯もある。まさに折り畳み式の日本の提灯のように体全体が伸び縮みするクラゲだ。
深海では発光する生物が多いが、そんな生物を食べたときに光が漏れてしまうと捕食者に見つかってしまうために、光が漏れない赤色をしているそうだ。
体の表面にはウミグモやヨコエビ、ほかのクラゲの幼生などが付着しており、小型生物の育成場所として利用されているらしい。
⑬コトクラゲ
クラゲの中でもダントツで変な形をしているコトクラゲ。海底に固着し全く泳が無いばかりが、糸のような長い触手を伸ばしてオキアミなどを絡めとり捕食するという奇妙な生態を持っている。
コトクラゲ研究の歴史は意外と古く、世界で初めて採取されたのは今から100年以上前の1896年。日本ではクラゲ好きで有名な昭和天皇によって相模湾で採取され、のちに和名が付けられたという逸話がある。
⑭スティギオメデューサ・ギガンティア
触手を含めた全長が6mを超えるともいわれる巨大な深海クラゲ。1900年に初めて発見されるも100年たった現在までに約100回ほどしか目撃されていない激レアな深海クラゲだ。
毒は持っておらず、4本だけ生えた幅の広い触手を使って獲物を捕獲していると考えられている。
猛毒のクラゲ
⑮アトランティックシーネットル

アトランティックシーネットルは、日本沿岸にも生息するアカクラゲの近縁種だ。40本もの長い触手を持っており、彼らの刺胞に触れてしまうと焼けただれるような激痛を味わうことになる。
名前の一部であるシーネットルは「海のイラクサ」を意味しており、ギンピーギンピーをはじめとしたイラクサ科の植物並みの猛毒を持っているようだ。
⑯カツオノエボシ

カツオノエボシは人を殺してしまうほどの猛毒を持ったクラゲだ。別名「電気クラゲ」とも呼ばれている。
一般的なクラゲの見た目とは異なり、ビニールのような浮き袋を持っており、そこから伸びた三角形の帆を水上に出すことで風を受けて移動する。まさにヨットのようなクラゲだ。
ちなみに、1個体にみえるカツオノエボシは複数のヒドロ虫が集まってできている。
⑰イルカンジクラゲ

イルカンジクラゲはオーストラリア北部に生息する、3㎝程の小さな体に50㎝を超える触手を持つ変わった形のクラゲ。小さな体でありながらコブラの100倍、タランチュラの1000倍ともいわれる最強の猛毒を持っている。
イルカンジクラゲはとても小さく、刺されたことにすら気が付かないため厄介だ。海から上がって数時間後に、モルヒネが効かないほどの激痛が急激に襲い掛かるという。
オーストラリアの先住民族「アボリジナル(アボリジニ)のイルカンジ部族」の伝承では、「海には目に見えない怪物が生息し、人々を苦しめ、時として死に追いやる。」とあるが、その怪物の正体がイルカンジクラゲだったようだ。
⑱オーストラリアウンバチクラゲ

地球上で最も恐ろしい毒性を持つとされている。通称「キロネックス」と呼ばれ、「海のスズメバチ」「殺人クラゲ」といった別名を持っている。
傘が半透明で見えにくいうえ、触手が最長4.5mにも達するため他の猛毒クラゲよりも一段と厄介だ。刺されてしまうと刺傷箇所の壊死・視力低下・呼吸困難・心停止等の症状が現れ、10分もたたないうちに死亡してしまう。
⑲ハブクラゲ

日本に生息する毒クラゲの中で最も危険と言われているのがハブクラゲだ。ハブという名前から想像できるように、沖縄周辺の海に生息しており、刺された場合は死に至る可能性もある。
ハブクラゲはクラゲとは思えないほど遊泳能力が高く、最大時速は約7km。人が歩くスピードくらいで自由に泳ぎ回ることができる。獲物を追いかけて捕らえる獰猛なハンターなのだ。
沖縄の海水浴シーズンである5月から10月にかけて発生し、小魚を求めて浅瀬にまで入ってくるため、侵入防止網が設置されていない海での遊泳は避けた方がいいだろう。
日本のクラゲ
⑳オキクラゲ
台湾から北海道にかけて生息するクラゲ。6-8月に日本近海に多くみられるため、海水浴で被害に遭いやすい。そこそこ強い毒をもっているうえ、台風などの強い風に乗って大量に海岸に押し寄せるので注意が必要だ。
㉑ハナガサクラゲ

本州中部から九州沿岸のやや深い海に生息するハナガサクラゲ。なぜか日本と正反対に当たるブラジルやアルゼンチンの海にも生息している。
直径は10-15㎝程度だが、人に激痛を感じさせるほどの強烈な毒を持っている。死亡例は報告されていないものの、大怪我は避けられないので海岸で見かけても触らない方がいいだろう。
㉒ユウレイクラゲ
真っ白な体をゆらゆらと漂わせる様子は幽霊そのもの。平均的な大きさは15-30㎝ほどだが、大きなものでは1mを超えることもあるそうだ。日本では本州中部より南にみられる。
㉓キタユウレイクラゲ

ユウレイクラゲの近縁種で三陸地方よりも北に多く生息している。ユウレイクラゲと形が似ているものの、よく観察すると体色や放射菅の構造が異なり、直径2mを超える大きさに成長する。
かなり強い毒を持っているほか、「クラゲを食べるクラゲ」としても知られている。
㉔アカクラゲ

北海道以南の日本沿岸に広く生息するアカクラゲ。放射状に広がる16本の縞模様を持った毒々しいクラゲだ。見た目通り強い毒を持っている。
ちなみに、このクラゲが乾燥すると毒を含んだ刺糸が舞い上がり、吸い込んでしまった人に激しいクシャミを引き起こすという。「ハクションクラゲ」なんて別名も付けられている。
綺麗なクラゲ
㉕ミズクラゲ

日本近海で最も多くみられるクラゲの一種。4つの胃腔と生殖腺からヨツメクラゲとも呼ばれる。人によっては刺されてもほとんど痛みを感じない程度の毒しかない。
日本沿岸では大量発生することで発電所の取水口に詰まるなどの被害を及ぼすこともある。
㉖タコクラゲ

タコの腕ようなものが生えた可愛いクラゲ。タコの腕のようなものは触手ではなく八本の口腕から伸びた付属体だ。
体内に褐虫藻を共生させており、光合成で作られた栄養をいただいて生きているどことなく平和なクラゲだ。
㉗カミクラゲ

円柱形の傘を持つ奇妙なクラゲ。青森~九州にかけて生息しており日本固有種とも言われている。
無数に垂れた細長い触手が「髪の毛」を連想させることからこの名が付いている。存在自体は古くから知られていたが、成長過程など未だ謎の多いクラゲだ。
食用クラゲ
㉘エチゼンクラゲ

傘の直径2mを超えることもある大型のクラゲ。福井県の昔の呼び名(越前=エチゼン)から名付けられているが、日本海周辺に広く生息している。
ビゼンクラゲに比べると歯ごたえ悪いため価格が安く、食用とされる傘の部分は薄くザラザラしている。スーパーなどで「塩クラゲ」や「中華クラゲ」として安く売られているものの多くがエチゼンクラゲだ。
㉙ビゼンクラゲ

現在の岡山県が名産地であったことから「備前水母=ビゼンクラゲ」と呼ばれるようになった。
中華料理では高級食材であり、1970年代の日本では年間4000tもの水揚げ量を誇っていたらしい。
大量発生することもあるため漁師たちはさぞかし喜んでいるのだろうと思ったが、他の魚を獲る際に邪魔になったりと迷惑がられることも多いようだ。
㉚ヒゼンクラゲ
肥前(現在の佐賀~長崎)で獲れるクラゲ。知ってるのは九州の漁師かクラゲマニアレベルの知名度の低いクラゲだ。
現在も漁は行われているものの、ほとんどが九州内で消費されるようだ。塩漬けなどに加工され酢の物などに使われている。
触手は持たず、粘着細胞(コロブラスト)を使ってプランクトンを捕食する。また、繁殖力が非常に高く、雌雄同体で短期間に爆発的に個体数を増やすことが可能。外来種として地中海や黒海に侵入した際には、生態系に深刻な影響を与えたことで知られている。
⑥オビクラゲ
オビクラゲ(Obelia sp.)は、ヒドロ虫綱に属する小型のクラゲ。体長は数ミリ〜1cmほどで、非常に小さく繊細な姿をしている。多くはポリプ(付着型)とメデューサ(遊泳型)の2形態を持ち、メデューサが私たちの一般的な「クラゲ」のイメージに該当する。
オビクラゲのポリプは岩や海藻などに群体として定着し、一定の成長後にメデューサを放出する。メデューサは自由に泳ぎ回り、受精により新たなポリプを生み出す。つまり、オビクラゲは「無性生殖」と「有性生殖」を切り替える複雑なライフサイクルを持つ。
刺胞を持っているが、人間に対してはほぼ無害で、刺激を感じることもほとんどない。水族館などで観察する機会もあり、その微細で可憐な姿から教育展示にも適している。
深海のクラゲ
⑦ムラサキカムリクラゲ(Atolla wyvillei)

ムラサキカムリクラゲは、深海1000~4000mに生息する発光性クラゲの一種で、英語では「Atolla jellyfish」や「alarm jellyfish」とも呼ばれる。学名は Atolla wyvillei。
危険を察知すると生物発光(バイオルミネセンス)によって青白く光りながら螺旋状に回転し、捕食者を混乱させる。これが「アラーム(警報)クラゲ」と呼ばれる所以であり、自身を狙う捕食者をさらに上位の捕食者に引き渡す「警告発光戦略」をとっていると考えられている。
傘の直径は約10〜20cmほどで、特徴的な深紅色の体色が深海でも目立つ存在だ。大きな傘と多数の触手を持ち、主に小型の甲殻類やプランクトンを捕食する。深海探査機により観察されることも増えており、深海研究のアイコン的存在にもなっている。
⑧クロッソタ・ノルベジカ(Crossota norvegica)

Crossota norvegica は、北極海の深海域(1000m以深)で発見された珍しいクラゲで、深紅の体色が特徴。体長はわずか2cm前後と小型だが、その印象的な色合いから「深海の赤い宝石」とも称されている。
このクラゲは、ポリプのステージを持たず、一生をメデューサ型で過ごすと考えられている、非常に稀なライフサイクルを持つ。深海で遊泳しながら生活する点でも興味深く、クラゲの進化や生活史研究において重要な研究対象となっている。
食性や繁殖方法などは依然として謎が多く、2020年代に入っても詳細な生態の研究は進行中。極寒の深海という過酷な環境に適応したその姿は、深海生物の驚異的な多様性を物語っている。
⑨コワクラゲ(Bathykorus bouilloni)

コワクラゲ(Bathykorus bouilloni)は、北極海の水深800〜2500m付近で発見された新種のクラゲで、2009年に正式記載された比較的新しい深海生物。体長は1.5〜2cmほどで、半透明な鐘型の傘と、独特なT字型の触手を持つ。
特徴的なのは、傘の内側に12個の胃嚢(いのう)を持つという奇妙な構造で、まるで傘の中に花のような模様が広がって見える。その見た目から、英語では「the Darth Vader jellyfish(ダース・ベイダー・クラゲ)」とも呼ばれる。
観察例が非常に少ないため、詳しい生態や食性は明らかにされていないが、主に小型の甲殻類などを捕食していると推定されている。最新の深海探査映像では、ゆったりと泳ぐ様子が確認されており、今後の研究が期待されている。
⑩ベニマンジュウクラゲ
その名の通り紅饅頭のようなクラゲ。24枚のスカートのようなものを持っており、これをヒラヒラさせながら深海を漂っている。
写真で見るととても目立つが、深海では赤色がより見えづらいようで、保護色として役立っているようだ。
⑪トックリクラゲ
日本酒を飲むときに使う徳利(とっくり)に形が似ているちょっと面白いクラゲ。傘の内部には胃から伸びた8本の放射菅が確認できる。
⑫アカチョウチンクラゲ

徳利もあれば赤提灯もある。まさに折り畳み式の日本の提灯のように体全体が伸び縮みするクラゲだ。
深海では発光する生物が多いが、そんな生物を食べたときに光が漏れてしまうと捕食者に見つかってしまうために、光が漏れない赤色をしているそうだ。
体の表面にはウミグモやヨコエビ、ほかのクラゲの幼生などが付着しており、小型生物の育成場所として利用されているらしい。
⑬コトクラゲ
クラゲの中でもダントツで変な形をしているコトクラゲ。海底に固着し全く泳が無いばかりが、糸のような長い触手を伸ばしてオキアミなどを絡めとり捕食するという奇妙な生態を持っている。
コトクラゲ研究の歴史は意外と古く、世界で初めて採取されたのは今から100年以上前の1896年。日本ではクラゲ好きで有名な昭和天皇によって相模湾で採取され、のちに和名が付けられたという逸話がある。
⑭スティギオメデューサ・ギガンティア
触手を含めた全長が6mを超えるともいわれる巨大な深海クラゲ。1900年に初めて発見されるも100年たった現在までに約100回ほどしか目撃されていない激レアな深海クラゲだ。
毒は持っておらず、4本だけ生えた幅の広い触手を使って獲物を捕獲していると考えられている。
猛毒のクラゲ
⑮アトランティックシーネットル

アトランティックシーネットルは、日本沿岸にも生息するアカクラゲの近縁種だ。40本もの長い触手を持っており、彼らの刺胞に触れてしまうと焼けただれるような激痛を味わうことになる。
名前の一部であるシーネットルは「海のイラクサ」を意味しており、ギンピーギンピーをはじめとしたイラクサ科の植物並みの猛毒を持っているようだ。
⑯カツオノエボシ

カツオノエボシは人を殺してしまうほどの猛毒を持ったクラゲだ。別名「電気クラゲ」とも呼ばれている。
一般的なクラゲの見た目とは異なり、ビニールのような浮き袋を持っており、そこから伸びた三角形の帆を水上に出すことで風を受けて移動する。まさにヨットのようなクラゲだ。
ちなみに、1個体にみえるカツオノエボシは複数のヒドロ虫が集まってできている。
⑰イルカンジクラゲ

イルカンジクラゲはオーストラリア北部に生息する、3㎝程の小さな体に50㎝を超える触手を持つ変わった形のクラゲ。小さな体でありながらコブラの100倍、タランチュラの1000倍ともいわれる最強の猛毒を持っている。
イルカンジクラゲはとても小さく、刺されたことにすら気が付かないため厄介だ。海から上がって数時間後に、モルヒネが効かないほどの激痛が急激に襲い掛かるという。
オーストラリアの先住民族「アボリジナル(アボリジニ)のイルカンジ部族」の伝承では、「海には目に見えない怪物が生息し、人々を苦しめ、時として死に追いやる。」とあるが、その怪物の正体がイルカンジクラゲだったようだ。
⑱オーストラリアウンバチクラゲ

地球上で最も恐ろしい毒性を持つとされている。通称「キロネックス」と呼ばれ、「海のスズメバチ」「殺人クラゲ」といった別名を持っている。
傘が半透明で見えにくいうえ、触手が最長4.5mにも達するため他の猛毒クラゲよりも一段と厄介だ。刺されてしまうと刺傷箇所の壊死・視力低下・呼吸困難・心停止等の症状が現れ、10分もたたないうちに死亡してしまう。
⑲ハブクラゲ

日本に生息する毒クラゲの中で最も危険と言われているのがハブクラゲだ。ハブという名前から想像できるように、沖縄周辺の海に生息しており、刺された場合は死に至る可能性もある。
ハブクラゲはクラゲとは思えないほど遊泳能力が高く、最大時速は約7km。人が歩くスピードくらいで自由に泳ぎ回ることができる。獲物を追いかけて捕らえる獰猛なハンターなのだ。
沖縄の海水浴シーズンである5月から10月にかけて発生し、小魚を求めて浅瀬にまで入ってくるため、侵入防止網が設置されていない海での遊泳は避けた方がいいだろう。
日本のクラゲ
⑳オキクラゲ
台湾から北海道にかけて生息するクラゲ。6-8月に日本近海に多くみられるため、海水浴で被害に遭いやすい。そこそこ強い毒をもっているうえ、台風などの強い風に乗って大量に海岸に押し寄せるので注意が必要だ。
㉑ハナガサクラゲ

本州中部から九州沿岸のやや深い海に生息するハナガサクラゲ。なぜか日本と正反対に当たるブラジルやアルゼンチンの海にも生息している。
直径は10-15㎝程度だが、人に激痛を感じさせるほどの強烈な毒を持っている。死亡例は報告されていないものの、大怪我は避けられないので海岸で見かけても触らない方がいいだろう。
㉒ユウレイクラゲ
真っ白な体をゆらゆらと漂わせる様子は幽霊そのもの。平均的な大きさは15-30㎝ほどだが、大きなものでは1mを超えることもあるそうだ。日本では本州中部より南にみられる。
㉓キタユウレイクラゲ

ユウレイクラゲの近縁種で三陸地方よりも北に多く生息している。ユウレイクラゲと形が似ているものの、よく観察すると体色や放射菅の構造が異なり、直径2mを超える大きさに成長する。
かなり強い毒を持っているほか、「クラゲを食べるクラゲ」としても知られている。
㉔アカクラゲ

北海道以南の日本沿岸に広く生息するアカクラゲ。放射状に広がる16本の縞模様を持った毒々しいクラゲだ。見た目通り強い毒を持っている。
ちなみに、このクラゲが乾燥すると毒を含んだ刺糸が舞い上がり、吸い込んでしまった人に激しいクシャミを引き起こすという。「ハクションクラゲ」なんて別名も付けられている。
綺麗なクラゲ
㉕ミズクラゲ

日本近海で最も多くみられるクラゲの一種。4つの胃腔と生殖腺からヨツメクラゲとも呼ばれる。人によっては刺されてもほとんど痛みを感じない程度の毒しかない。
日本沿岸では大量発生することで発電所の取水口に詰まるなどの被害を及ぼすこともある。
㉖タコクラゲ

タコの腕ようなものが生えた可愛いクラゲ。タコの腕のようなものは触手ではなく八本の口腕から伸びた付属体だ。
体内に褐虫藻を共生させており、光合成で作られた栄養をいただいて生きているどことなく平和なクラゲだ。
㉗カミクラゲ

円柱形の傘を持つ奇妙なクラゲ。青森~九州にかけて生息しており日本固有種とも言われている。
無数に垂れた細長い触手が「髪の毛」を連想させることからこの名が付いている。存在自体は古くから知られていたが、成長過程など未だ謎の多いクラゲだ。
食用クラゲ
㉘エチゼンクラゲ

傘の直径2mを超えることもある大型のクラゲ。福井県の昔の呼び名(越前=エチゼン)から名付けられているが、日本海周辺に広く生息している。
ビゼンクラゲに比べると歯ごたえ悪いため価格が安く、食用とされる傘の部分は薄くザラザラしている。スーパーなどで「塩クラゲ」や「中華クラゲ」として安く売られているものの多くがエチゼンクラゲだ。
㉙ビゼンクラゲ

現在の岡山県が名産地であったことから「備前水母=ビゼンクラゲ」と呼ばれるようになった。
中華料理では高級食材であり、1970年代の日本では年間4000tもの水揚げ量を誇っていたらしい。
大量発生することもあるため漁師たちはさぞかし喜んでいるのだろうと思ったが、他の魚を獲る際に邪魔になったりと迷惑がられることも多いようだ。
㉚ヒゼンクラゲ
肥前(現在の佐賀~長崎)で獲れるクラゲ。知ってるのは九州の漁師かクラゲマニアレベルの知名度の低いクラゲだ。
現在も漁は行われているものの、ほとんどが九州内で消費されるようだ。塩漬けなどに加工され酢の物などに使われている。