ヒトデといえば水族館のタッチコーナーなんかで人気の生物だけど、水族館にいるヒトデなんてせいぜい数種類。実は世界には2000種を超えるヒトデが生息しているのだ!

猛毒を持つヒトデや鑑賞用ペットとしてアクアリウムで人気のヒトデ、ニョロニョロと高速で動くヒトデなど…今回は世界各地のかわいいヒトデから気持ち悪いヒトデまでを画像とともに紹介していこう!
ヒトデとは?
ヒトデは棘皮動物門ヒトデ綱に属する動物。星型のヒトデが有名だけど、実際には8本腕のヒトデやニョロニョロした細長い腕を持ったヒトデもいる。中にはヒトデとは思えない奇妙な形をしたものも!

「ヒトデ」という名前は形が「人の手」に似ていることから来ていて、英語では「StarFish」フランス語では「étoile de mer(海の星)」なんて星に関連する名前が付けられている。

お腹側の中央部に口があって、死んだ魚や貝を食べる肉食性。再生能力が以上に高くて真っ二つに引き裂かれても、二つの断片それぞれが再生して2匹のヒトデになるそうだ。
ヒトデの種類は何種類?
ヒトデは世界各地の海に約2000種類いると考えられている。そのうち日本近海に生息するのは約250種。生息地はかなり広く、海水浴場のあるような浅瀬から水深6000mを超える超深海にも生息している。

日本でも一部の地域ではヒトデ食べる地域もあるようで、塩でゆでて殻をむいて中身の卵を食す。これがかなりの珍味なんだとか。まぁウニの仲間だし、うまそうっちゃうまそう。ただし、ヒトデは種類によっては毒を持っていることもあるので食べたくなっても注意が必要だ。
鮮やか&綺麗なヒトデ

ヒトデは身を守るための警戒色を持った種類も多い!はじめに色鮮やかな綺麗なヒトデを見ていこう!
ゴカクヒトデ(ヤマトホシヒトデ)

その名の通り五角形のヒトデ。浅瀬に多く生息していて漁の網にかかることも多い。 輻長(中心から腕の先までの距離)が2~3㎝ほどの小型なヒトデだ。
シュイロヒメヒトデ

これぞ朱色といった鮮やかな体色を持つ最大12㎝程度の小さなヒトデ。海底の微生物なんかを食べて生きている。
ジュズベリヒトデ

水深15m程度よりも浅い海に生息する小型のヒトデ。ダイバーの中ではそこそこ希少な種として知られている。毒々しいほどの赤い腕が特徴だ。
アオヒトデ

沖縄以南に多く生息するアオヒトデ。柔らかいようにも見えるけど身体は結構硬い。アオヒトデでありながらオレンジ色の個体もいるらしい。
可愛いヒトデ

カスリマクヒトデ

画像は白い色だけど黒や黄土色の個体もいる。体色変化の激しい種らしい。身体の皮は二重になっていてクッションのように分厚い。皮と皮の隙間にできた空間で卵や幼生を保育する珍しい習性を持つ。
カワテブクロ

皮手袋に似ているからカワテブクロと安易なネーミングをされてしまった可哀そうなヒトデ。海外ではクッションスターフィッシュなんて呼ばれている。
猛毒ヒトデ
オニヒトデ

最大の直径で60㎝以上に達する大型ヒトデ。トゲは刺さると痛いだけでなく、オニヒトデ粗毒という毒も持っている。最悪の場合、アナフィラキシーショックにより死に至るほど。
沖縄など南西諸島に多く生息していたが、近年では地球温暖化の影響もあり大量発生中。サンゴを食べつくしながら北上しつつある問題生物だ。
トゲモミジガイ

日本では中部地方以南の浅瀬や干潟などに生息する。体内にはフグ毒であるテトロドキシンを含有しているため、食べると食中毒で死に至る。オニヒトデと違いトゲに毒があるという訳でない。
有名なヒトデ

アカヒトデ

直径で10㎝。本州中部以南に生息するメジャーなヒトデ。腕がポッコリ膨らんでいる個体は、アカヒトデヤドリニナという小さな巻貝が体内に寄生している。
キヒトデ(マヒトデ)

日本では最も多くみられる種として知られており、マヒトデとも呼ばれる。アサリなどの貝類を捕食するので漁業関係者からは嫌われている。有性生殖のほか、分裂による無性生殖で大量に増える。
イトマキヒトデ

日本では磯なんかで多くみられるヒトデ。他のいくつかの種と同じく、食事の際は胃袋を身体の外に出して、餌を包み込んで消化していく。
コブヒトデ

腕の先から中央にかけてコブがあるのが特徴。成長に従ってコブが増えていく。ペットとしても人気で比較的飼育しやすいらしい。
スナヒトデ

北海道南部から九州まで日本にする。海底の砂に潜る習性からスナヒトデと呼ばれるようだ。刺激すると腕を切り離すこともある。
気持ち悪いヒトデ

ゴマフヒトデ

沖縄周辺に生息するホウキボシ科のヒトデ。再生能力がずば抜けて高く、腕を自ら切り落として増える。1本の腕から体全体が再生するエイリアンチックな生物。
ルソンヒトデ

ルソンヒトデも1本の腕から体を再生し増殖する。台風で海が荒れると海岸に大量の腕が見つかることも…腕を切り離しすぎるため、腕の長さが不均等であることが多い。
フサトゲニチリンヒトデ

腕が10本程度で体表にはトゲの集合体である小柱体がブツブツついている。キヒトデなどの他のヒトデを食べることでも知られている。
ヤツデヒトデ

8本の腕を持つヤツデヒトデ。7本しかないものや10本の腕を持つこともある。
ニッポンヒトデ
直径50㎝にも成長する大型のヒトデ。うねうねと動く姿はグロテスク!北海道など日本北部に生息し、ホタテやカキなどの養殖場に被害をもたらすことも。
クモヒトデ

ムチ状の細長い腕を持つクモヒトデ。クモヒトデ類は細かく分類すると約1500種が存在すると言われており、中には腕の長さだけで60㎝に達する大型種もいる。
イバラヒトデ

その名の通りいばらのようなトゲの生えた柔軟な腕を持っている。深海にも生息している謎の多い種。
ウデボソヒトデ

腕の数は個体によって差があり、6本程度から18本程度の腕を持つ。ウネウネと動く。
変なヒトデ

テヅルモヅル

ヒトデには見えないけれどクモヒトデの仲間。5本程度の腕が無数に分裂し樹木のような形を作り出している。1000mまでの深海に生息し、生物の死骸からできた有機物片などを触手でからめとって食べている。
マンジュウヒトデ

別名「ウミバコ」なんて呼ばれる丸っこいヒトデ。サンゴ礁などに生息しサンゴを食べて生きている。
シャリンヒトデ

骨板や管足が身体の周囲に沿って環状に配置されている変わったヒトデ。直径は3㎝以下。代表種であるウミヒナギクは消火器が無く、口側にある薄膜から栄養を吸収すると考えられている。発見から50年程度しかたっていない謎の多いヒトデだ。