【クラゲ】クラゲって動物なの?不思議な生態と奇妙な成長方法!

あなたは、クラゲについてどのくらいの事を知っていますか?

『クラゲを知らない!』という人は滅多にいないと思いますが、『クラゲについて詳しい!』という人もあまり見たことがありませんよね。

クラゲは私たち哺乳類とはかけ離れた生態を持つ生き物です。「クラゲって動物なの?」といった子供の疑問にも自信をもって答えられるように、クラゲの生態について見ていきましょう。

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クラゲとは?

クラゲは、【刺胞動物門】というカテゴリに属する動物の中でも、フワフワと浮いて生活する種の呼称です。

ちなみに【有櫛動物門】というカテゴリにも『クラゲ』と名前の付いている生物が多数存在していますが、見た目は似ていても生物の生態としては若干異なるらしいです。

刺胞動物は「刺胞」と呼ばれる毒液を注入するための針や刺糸を持った動物で、この地球に生物が誕生した時代から存在していました。現生する生物ではサンゴやイソギンチャクなども刺胞動物に属しています。

クラゲの種類は現在分かっているだけでも『3100種類以上』と言われおり、その中でも日本の周辺で見つけることが出来るクラゲは200種以上。意外と多いんですね!

クラゲなどの刺胞動物は、地面に張り付いて生活する『ポリプ』と呼ばれる形をしている期間があります。昆虫で言う幼虫のような時期です。

『クラゲ』という言葉は生物の名前としても使われていますが、この『ポリプではない状態』のことを『クラゲ』ということもあります。

ポリプとクラゲがごっちゃになると、とってもややこしいので、この記事では【クラゲ=生物の名前】として考えてください。

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クラゲの体の特徴と生態

私たち哺乳類とはあまりにもかけ離れた生物の『クラゲ』。そこでクラゲの体の構造と、その生態について見ていきましょう。

触手には毒がある!?

最近では海水浴に行ったことがない!というお子さんも増えてきているようで、クラゲが危ない生き物だと知らない人も多いようです。

種類にもよりますが、基本的にクラゲは刺胞動物なので針を持っています。クラゲの触手にある刺胞に触れてしまうと激痛や炎症、ひどいときには呼吸困難などに陥る場合があります。

ただし、全てのクラゲに有害な毒があるわけではありません。あったとしても、人に対しては大した効果がない種類も多いのです。

ちなみに、お盆過ぎに増える『アンドンクラゲ』は、小魚などの獲物にグサッと刺すための強い毒を持っているため、ヒトであっても触れるとケガをします。

夏休みの終わりごろに海水浴でクラゲに刺されやすいのは、そのようなクラゲが増えるからなのですね!

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クラゲはプランクトン!

プランクトンというと理科の授業で習ったような微生物をイメージする方が多いようですが、クラゲもプランクトンの一種です。

というのも『プランクトン』とは、『水流に逆らう程度の遊泳能力を持たない浮遊生物』の事なので、生物の大きさは関係がないのです。

クラゲは全く泳げないわけではないのですが、普段はフワフワと漂いながら、海底に沈みそうになるとぶわっと浮き上がる程度の遊泳能力しか持っていません。

ちなみに、水中に漂うクラゲなどの生物は『プランクトン』と呼ばれますが、流れに逆らえる魚類などは『ネクトン』、海底で生活する貝などは『ベントス』、水面に浮いて生活するアメンボなどは『ニューストン』と呼ぶそうです。

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脳も心臓もない!

見た感じ人間とは似ても似つかないクラゲですが、その生態も私たちとは大きく異なります。

クラゲは、種類によっては数メートルを超える大きな生物ですが、なんと脳や心臓が無いのです。

「脳がないのにどうやって獲物を捕まえるの!?」と疑問に思う方も多いかもしれませんが、クラゲの体には神経が張り巡らされているため、脳がなくても反射的に行動できるようになっています。

私たちも熱いやかんを触ってしまったら考えるよりも先に手を放してしまいますが、あれと同じように食料に触れた瞬間に食べているといったイメージかと思います。

また、クラゲには心臓もなければ血管だってありません。ただ、その代わりに『水管』と呼ばれる栄養や酸素を循環させるパイプがあります。

パイプだけあっても心臓がなければ栄養の循環が出来ないような気もしますが、クラゲの場合、泳ぐ際のカサを閉じるような動きを利用して全身に栄養を循環させているんだそうです。

クラゲの成長!数段階に変わる姿

クラゲはフワフワと浮いているイメージを持っている方が多いと思いますが、クラゲは子どもの頃は地面に張り付いて生活しているという事を知っている方は少ないようです。

クラゲは成長とともに姿を変える動物なのですが、その変わりようがスゴイのです。

そもそもクラゲは卵から産まれるのですが、このプラヌラの状態では全くクラゲの形をしておらず、どちらかと言えばミジンコなどの微生物のように見えます。

幼生のクラゲ(プラヌラ)は、自力で泳ぎながら近くの海底の地面などにくっつきます。

地面に張り付いたプラヌラは上の動画のような姿へと姿を変えます。まるでイソギンチャクですよね。

この地面にくっついた柱のような状態は『ポリプ』と呼ばれています。つまり、この段階で『卵⇒プラヌラ⇒ポリプ』へと3段階も変形したんですね!

イソギンチャクもクラゲと同じ刺胞動物ですが、そんなイソギンチャクと同じように身体を固定させ、近くに流れてきたプランクトンを触手を使って捕食しながら成長します。

このポリプの状態のクラゲたちは有性生殖こそできませんが、無性生殖によって体を増やすことが出来る優れもの。自分のコピーを作るように柱を増やし、これを繰り返すことで複数のポリプが誕生するのです。

このポリプの状態になってしばらくすると、柱のような部分にくびれが生じてきます。くびれが生じた状態を『ストロビラ』と言います。

ストロビラからクラゲの子供が生まれる瞬間

ストロビラには、お椀を重ねたようなくびれが何段もありますが・・・

なんと!このお椀1枚が一体のクラゲです。このくびれ一つ一つが分離して、クラゲになって海を漂うことになります。

この動画をみると、何重にも重なったクラゲたちがいるのがわかりますね。一番先端についている一体がポリプから離れる瞬間を捉えた映像です。

クラゲたちは、こうして私たちの知っている『見慣れたクラゲの姿』へと成長するのです。

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