【ライオンゴロシ】ライオンより強い植物?本当にライオンを殺すのか

肉食獣の中でも特に人気の高い百獣の王ライオン。彼らは『強さの象徴』として、はるか昔から特別視されてきた。

しかし、そんなライオンよりも強いと称される植物が存在していることは、あまり知られていない。

その植物の名前は『ライオンゴロシ』。その名の通り、ライオンすらも殺してしまうという恐ろしい名前をつけられた植物だ。

今回は、ライオンゴロシの特徴や名前の由来、そして「本当にライオンよりも強いのか?」といった疑問について紹介しよう!

ライオンゴロシ

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ライオンゴロシとは?

ライオンゴロシは、シソ目ゴマ科ハルパゴフィツム属に属する多年生植物。南アフリカを中心とした乾燥地帯に自生しており、水分を多く含んだ塊茎を持っていることが特徴だ。

見た目は何の変哲もない植物だが、毎年1月頃になると鉤爪のついたトゲ状の果実を実らせる。

トゲの先についた鉤爪のような「返し」は動物の毛に絡みつくことができ、動物の身体にくっついたまま遠くまで移動することで生息範囲を広げるのだ。

この果実がライオンにすらも絡みつき、最終的には殺してしまうという逸話から『ライオンを殺す=ライオンゴロシ』という恐ろしい名前が付けられた。

ライオンゴロシの自生地

ライオンゴロシの原産地はアフリカ南西部。世界最大級のダイヤモンド鉱山があることで知られるカラハリ砂漠をはじめ、アンゴラ、ボツワナ、ザンビア、ジンバブエ、ナミビア、モザンビークでも自生している。

ナリビアにあるカラハリ砂漠。ミーアキャットの生息地としても有名

ライオンゴロシの生存能力はとても高く、乾燥した砂地から粘土質の土壌、低木の生えた放牧地などに広く分布している。

また、カラハリ砂漠やナミビアのサバンナでは人為的な栽培も行われている。収穫された果実は医療用に加工され、全世界の人々の元へと渡るのだ。

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ライオンゴロシの学名と英名

ライオンゴロシという名前は日本だけでの呼び名(標準和名)であり、正式な学名では『Harpagophytum procumbens』という。『Harpagophytum』はギリシャ語で『鉤状の植物』を意味する言葉。

また、英名では『Devil’s claw=デビルズクロー』とも呼ばれており、直訳すると『悪魔の爪』という意味。名称こそ違えどライオンゴロシの見た目の恐ろしさは万国共通のようだ。

ちなみに、ライオンゴロシの学名の種小名にあたる『procumbens』には『前立腺』という意味があります。前立腺は男性の生殖器に存在する器官ですが、ライオンゴロシの茎が地面を這っている状態が前立腺を連想させることから、このように名付けられたそう。

ライオンゴロシの名前の由来

冒頭で紹介したように、ライオンゴロシの名称には「ライオンすらも殺してしまう」という意味が込められている。

地面近くに実ったライオンゴロシの果実は鉤爪のようなトゲを利用して近くを通った動物の毛に絡みつく。場合によっては足に深く突き刺さることもあるそうだ。

百獣の王ライオンとて例外ではなく、ひとたびライオンゴロシに触れてしまうとライオンゴロシの鋭い鉤爪がしつこく体にまとわりついてくる。不快感を感じたライオンは、ライオンゴロシをくわえて引き剥がそうと試みるが、絡みついた果実はなかなか外れない。そして、試行錯誤するうちにライオンゴロシの鋭いトゲが口の中に刺さってしまうというのだ。

強烈な痛みから食事も取れなくなったライオンは、そのまま餓死してしまい発芽したライオンゴロシの栄養となってしまう。

このような逸話からライオンゴロシという名前が付けられたと言われているが、実際にライオンを殺したという事実は残っていない。

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ライオンゴロシは本当にライオンを殺すことができるのか?

ライオンゴロシの名前の由来となった逸話ではライオンゴロシがライオンを殺してしまう形となったが、本当にライオンゴロシはライオンを殺すことがあるのだろうか?

海外の様々な情報を探してみたものの、ライオンゴロシがライオンを殺すことがあるといった情報はおろか、先ほど紹介したライオンゴロシにまつわる逸話すらも見つからなかった。

これはあくまで憶測であるが、ライオンゴロシという名称は日本だけでの呼び名であるため、ライオンゴロシに関する逸話も日本で生まれた架空の話なのかもしれない。

ただ、動物病院に連れてこられるペットの中には、魚の骨が口に刺さってしまった猫も多いと言う。放っておくと傷口が化膿してしまい危険なため、骨を取り除く処置が行われることもあるそうだ。

ライオンも猫も同じネコ科の動物だ。もしかすると、ライオンゴロシが運悪く口の中に刺さってしまった場合には、ライオンゴロシの名前が現実となることもあるのかもしれない。

ライオンゴロシは医療にも役立つ!

奇抜な見た目と恐ろしい逸話を持つライオンゴロシであるが、実は私たちにとっても大切な医療薬の原料となっている。

ライオンゴロシはカラハリ砂漠で生活する人々の伝統的な薬品として数世紀もの昔から活用されてきた。消化器系の病気から伝染病の治療にまで、様々な病気やケガに効くとされてきたのだ。

こういった一部の地域でのみ使用されている『伝統薬』というのは、科学的にみるとあまり効果がないものも多い。しかし、ライオンゴロシの場合は違ったようだ。

ライオンゴロシの塊茎から抽出できる成分には、インドリド配糖体(ハルパゴシド)、フィトステロイド、フラボノイドなどが含まれている。これらの成分は、変性の慢性関節リウマチ、骨関節症、腱炎、心臓病などの治療に利用することが出来るのだ。

現在、ライオンゴロシは地元住民によって栽培・収穫されている。ライオンゴロシの彼らの貴重な収入源となり、世界中の人々の治療薬として活用されているのだ。

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