大多数の日本人が抱くコウモリのイメージといえば、「暗闇の中にいて、身体が黒くて、バサバサ羽ばたいている。ちょっと気味の悪い動物…。」といったところでしょうか。

日常生活の中で触れる機会が少ないこともあってか、あまり良いイメージは持たれていないようです。
しかし、中国でのコウモリの位置付けは『縁起物の代表格』とされているらしく、『幸福を招く・富の象徴』なんてイメージがあるようです。
「でも、やっぱり気持ち悪いものは気持ち悪い・・・。」
そう考えてしまう方に是非とも知ってほしいコウモリを紹介します。その名も『シロヘラコウモリ』!
白くてフワフワした体毛に包まれた、まるでぬいぐるみのような、とっても可愛いコウモリなんです。
シロヘラコウモリ
シロヘラコウモリは、コウモリ目(翼手目)ヘラコウモリ科に分類されるコウモリの一種。
シロヘラコウモリの最大の特徴は、なんといっても、コウモリのイメージを覆すほどの可愛さ。もふもふの白い体毛はまるでぬいぐるみのようです。
体長は3.5-4.5cmほどで手のひらにすっぽりと収まるサイズ。耳と鼻が黄色であることも特徴的です。
ヘリコニアの葉。裏側にシロヘラコウモリがくっついているかも!
このコウモリたちは、うっそうとした木々の生い茂る低地の熱帯雨林に生息しており、日中はヘリコニアという葉っぱの裏に捕まって隠れています。
主な生息地はアメリカ大陸中央部。パナマ運河で有名なパナマの他、コスタリカ、ホンジュラス、ニカラグアなどの国々に分布しています。
シロヘラコウモリの休んでる姿が可愛い!
そんなシロヘラコウモリがもっとも可愛さを発揮するのは、葉っぱの裏で休んでいるところ。
コウモリといえば洞窟に潜んでいるイメージがありますが、シロヘラコウモリの隠れ家は葉っぱの裏。ヘリコニアと呼ばれる植物の大きな葉の裏側に張り付いて、日中の暑い日差しから身を守ります。
おしくらまんじゅうをするように寄り集まって休んでいる様子は、ヘリコニアの葉っぱの一部のようにも見えます。
ちなみに、この群れは、1匹のオスに複数のメスが寄り添っているハーレムなんだとか。シロヘラコウモリのオスは可愛い顔して中々のやり手のようです。
シロヘラコウモリは個体数も年々減少してとり、専門家であっても見つけることは難しいとのこと。もし、ジャングルの中で出会えたとしたら、とてもラッキーなことなのです。

そもそも、シロヘラコウモリの生息地となっている国々は発展途上国であることなどから、治安の良くない地域が多いようなので、探しに行くだけでも命がけですね。
中米のジャングルでサバイバルをする機会などあれば、暇つぶしにシロヘラコウモリを探してみてはいかがでしょうか。