落雷

【自然災害の種類一覧】こんなにあるの!?日本と世界の自然災害まとめ!

災害大国と言われる日本――。地震や洪水、台風などは日本で生活していれば毎年のように経験する『身近な災害』かもしれない。

PexelsによるPixabay

しかし、世界に目を向けてみると、日本でも滅多に経験しないような様々な自然災害が存在しているようだ。

突然起こる地盤沈下や湖の大爆発、バッタの群れの襲撃など、災害慣れした日本人すらも驚く自然災害が多い。

Pete LinforthによるPixabay

今回は、頻繁に経験するような日本の主な自然災害から、地球各地で起こっている世界規模の災害、隕石の落下などの珍しい災害などなど…実際に過去に起こったことがある自然災害の種類一覧を紹介していこう!

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地震が原因の自然災害

地震

日本で最も身近な災害の一つである地震。地球表面の岩盤(地殻)にかかっている圧力(ひずみ)が急激に解消されることによって大地が揺れ動く現象だ。

表面波マグニチュード がM8を超えると、広い地域に大被害が出る『巨大地震』とされ、日本周辺では10年に一度の頻度で発生すると言われている。

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地震発生のメカニズムは徐々に解明されているものの、発生のきっかけが何なのかについては未だ分かっておらず、地震発生の時期を正確に予測するには至っていない

地震は日本では古くから身近な災害だったらしく、西暦700年頃に完成したと言われる古事記や日本書紀にも「地震=なゐふる」という語句が見られる。

津波

津波は、地震などが原因となって発生する大規模な高波のこと。地震以外にも山体崩壊や火山活動、隕石によって発生する場合もある。

四方を海洋に囲まれた日本では古くから身近な災害の一つであり、”Tsunami”という言葉は海外でも使われているほど、日本とは切っても切れない災害のひとつだ。

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沖ではさほど高くない波であっても、内陸に行けば行くほど高波になり、海岸線沿いに絶大な被害をもたらす。

海の浮遊物、建物や車などの人工物を巻き込みながら全てのものを飲み込み押し流していくため、波に飲み込まれた場合の生存率は著しく低い

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2011年に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、死者1万5899人、行方不明者2529人という戦後最大の自然災害となった。(※2020年3月現在)

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液状化(地盤沈下)

液状化現象とは、地震によって地下水が砂地盤と混じり合い液体状になる現象。

液状化現象
1964年に発生した新潟地震による液状化
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建物や地盤に打った杭の強度が十分であっても、地面全体が沈み込むために、巨大な建造物がそのまま傾くなどの大きな被害が発生する。

主に地下水位が高い場所で発生するため、東京都心などの河口域や埋め立て地では、特に注意が必要だ。

土砂崩れ

斜面崩壊は、がけ崩れ土砂崩れとも呼ばれる土砂災害。国土の7割が山地・丘陵地という起伏が多い日本では身近な災害であり、日本だけでも毎年約200~2500件もの土砂災害が発生している。

土砂崩れ
2001年、エルサドバドルを襲った崖崩れ
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被害範囲は比較的少ないものの、大量の土砂が建造物を押しつぶすように流れ出るため、救助作業や復旧作業は困難になる。

地すべり

地すべりは土砂災害の一種で、山の表面が塊のまま滑るように流れ落ちるのが特徴だ。

平成16年奈良県において起きた地すべり

基本的には1日当たり10mm程度といったスピードで、じわじわと滑り落ちる場合が多いが、地震や雨、雪解けなどの要因が加わることで大規模な地すべりに発展することもある。

また、森林伐採によって根を深くまで張った樹がほとんどないハゲ山や、竹などの浅根性の木が多い斜面では、地すべりなどの土砂災害が起きやすい傾向にあるようだ。

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雨が原因の自然災害

洪水

大雨によって河川が氾濫するなど、治水の許容量を超えると洪水となる。大雨による氾濫以外にも、ダムの放水や雪解け、堤防の決壊などによって洪水が発生することもある。

洪水
J LloaによるPixabay

津波などの災害に比べると、天気予報などによって予測ができることや、山や川から離れる等の早めの避難ができることなどから、溺死に至るような最悪の事態は回避しやすい。

しかし、被害地域が広範囲になること、家屋や電化製品、車などが水没すること、下水の汚染水が生活域にばら撒かれることなどから、被害は長期間になりやすく、精神的・金銭的なダメージが大きい

ゲリラ豪雨

ゲリラ豪雨は、10km四方程度の狭い範囲に、1時間あたり100mmを超えるような猛烈な雨が降る集中豪雨のこと。

ちなみに「ゲリラ豪雨」という言葉は正式名称ではなく、気象庁では「局地的大雨短時間強雨」などの用語で表現されている。

突然襲い掛かるゲリラ豪雨

突然豪雨となったのち1時間程度で雨が止むため、直接的に人命に関わることは少ないが、多くの人々が一斉に慌てて行動するため、交通事故や転倒事故などに発展しやすい

一部の有識者からは、ゲリラ豪雨の原因として「温暖化によるヒートアイランド現象と地方風によって積乱雲が著しく発達し、ゲリラ豪雨が発生している可能性」が指摘されている。

スーパーセル

スーパーセルとは、メソサイクロンと呼ばれる回転する上昇気流域を持つ非常に激しい嵐。要約すると「超巨大積乱雲」である。

ひとたび発生すれば「雹・竜巻・突風・強風・大量の落雷・豪雨・洪水」など、ありとあらゆる雨系の被害を一度にもたらす最悪の自然災害だ。

スーパーセル
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スーパーセルは、アメリカ合衆国中西部で発生しやすいと言われているが、条件さえ整えば世界のどこでも発生する可能性がある。2017年には愛知県で巨大なスーパーセルが発生し、7000回以上発生した落雷によって火災などの被害が発生している。

鉄砲水

鉄砲水は、山間部の短期間の豪雨や、ゴミなどで堰き止められていた河川の上流が一気に崩壊することで発生する。下流域が晴天の場合でも、上流域に集中豪雨が発生すると鉄砲水につながる可能性もあるので注意が必要だ。

都賀川水難事故を引き起こした鉄砲水

鉄砲水が発生すると、子どもたちが遊べるような膝下程度の水深しかない穏やかな小川であっても、上流の状態によっては激流に変化することもある。それも、数分もたたない間に水位が急増する。

雹(ひょう)

雹とは、積乱雲内で生成された5㎜以上の氷の塊が降り注ぐ現象。直径5mm未満の氷粒は霰(あられ)と呼ばれている。

直径5㎝を超える巨大な雹の場合、速度は時速100㎞を超え、直撃すれば命を落とす危険性もある。過去には直径15㎝を超える巨大な雹も確認されており、雹の塊が2m以上も積もったこともある

落雷

落雷とは、積乱雲などと大地の間で発生する放電現象。落雷時の電圧は200万~10億ボルトに達し、直撃すれば死は免れない。

落雷
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地球上では毎秒約100回、毎日約860万回もの落雷が起こっていると推定されており、日本だけでも毎年20人以上、世界各地で約1000人が落雷による人身事故の被害にあっているとされる。

落雷自体は珍しくないが、直接被害を受ける可能性が低い事、被害を受けたとしても直撃することはほとんどないことなどから、死亡率は約30%との報告もある。

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風が原因の自然災害

台風

台風とは、北西太平洋または南シナ海に発生した熱帯低気圧が、最大風速約17 m/s以上に発達したもの。北インド洋ではサイクロン、経度180°以東の太平洋ではハリケーンと違う名前で呼ばれているが、基本的な仕組み自体は同じものだ。

WikiImagesによるPixabay

毎年10個前後の台風が日本の南方で発生し、北上しながら日本列島をなぞるような形で通過していくため、毎年のように各地で甚大な被害が発生する。

竜巻(トルネード)

竜巻とはトルネードとも言われる、積乱雲の下で発生する高速で渦を巻きながら移動する上昇気流のこと。台風やハリケーンと混同されがちだが全く異なる現象だ。

272447によるPixabay

台風などに比べると寿命が短いが、ひとたび発生すれば、消失までのあいだ最高時速100㎞で移動を続け、人間や車、鉄骨住宅さえも空中へ吹き飛ばす。

竜巻の渦のサイズは平均で直径数十mだが、大規模なものでは直径数百mから1㎞を超えることもある。

ダウンバースト

積雲や積乱雲は竜巻などの上昇気流を引き起こすが、減衰期には逆に猛烈な下降気流を発生させることがある。

ダウンバーストによって一斉に倒れた木々
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局所的な突風が下方に向けて急激に発生するため、滑走路で発生すると着陸中の航空機の事故につながりやすい

ダウンバーストは日本や世界のどこでも発生しうるが、特にアメリカ合衆国での発生が顕著で、雷雨がある日には約60~70%もの高い確率でダウンバーストが発生するという報告もある。

塵旋風

塵旋風は地表の大気が渦巻き状に立ち上がる突風の一種。竜巻に似ているが、塵旋風は雲が少ない晴天時に発生しやすく、メカニズムも異なることが分かっている。

塵旋風
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災害につながることは少ないが、運動会の最中にテントが飛ばされたり、ビニールハウスが倒壊するなどの被害が発生することもある。

小さな砂や石を大量に巻き上げているので、塵旋風に飲み込まれるとかなり痛い。

砂嵐

砂嵐は、強風によって砂を巻き上げた気象現象の一種。砂を吸い込むことによる健康被害や農作物の被害が発生する。

砂嵐
1935年アメリカ 合衆国テキサス州で発生した砂嵐
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ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠、サハラ砂漠、アラビア半島などでは、大規模な砂嵐が発生しやすいことが知られており、砂の壁が迫りくる様子は日本では見られないスケールだ。

砂嵐の中は昼間であっても視界が数メートル程度しかなく、砂丘が丸ごと数㎞も移動してしまうこともあるほど。これが数日間続くこともあるというのでたまったものではない。

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雪山・寒冷地で起こる自然災害

豪雪

豪雪とは、積雪のうち被害が著しく大きな大雪のこと。実は「ここまでは積雪、どのくらいからが豪雪」といった明確な定義は無い

国立公園立山_雪の大谷タチヤマカムイ CC 表示-継承 4.0

積雪への対策が十分にとれている寒冷地であっても想定外の豪雪が起こればライフラインが切断され、集落が孤立することも多い。

また、豪雪によって積もった雪が、近年の異常気象によって急激に溶けることで雪崩や洪水を引き起こすこともある。

吹雪(ブリザード)

吹雪とは、地表に積もった雪が強風によって舞い上がる現象。雪が降っていない状態であっても強風によって発生する。

吹雪が発生すると、雪山などでは急激に視界が悪くなるため遭難の原因となることが多い。

ブリザード
Mario K.によるPixabay

激しい吹雪の場合は、視界が全く効かなくなるホワイトアウトが発生し、交通事故などの人為的な事故にもつながりやすくなる。

ホワイトアウト

ホワイトアウトは吹雪によって太陽光が遮られ、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。一面が白一色となることで、雲と雪原の境目すらも認識できなくなるため、遭難や滑落、交通事故の原因となる。

ホワイトアウト状態の雪原
Hannes Grobe/AWI CC 表示-継承 2.5

過去には日本でも大規模なホワイトアウトが発生し、自宅の数m手前で方向感覚を見失い、帰宅できずに凍死してしまうという悲しい事故も発生している。

雪崩

雪崩とは、雪山などの斜面に積もった雪が、重力の影響によって一斉になだれ落ちる現象のこと。険しい雪山で発生するイメージが強いが、一般的なスキー場などでも発生する可能性もある。

272447によるPixabay

雪崩に巻き込まれた人の生存率は50%程度とも言われており、雪に埋まらなかったとしても生存率は80%という報告もある。

氷山分離(アイスカービング)

人に影響を与えることが少ないため災害と言われることは滅多にないが、氷山の分離・落下によって人的被害が発生することもある。

氷山分離がおきれば、分離した氷山の上にいた人はもちろん、氷山の近くにいた船を高波が襲い転覆させてしまうこともある。

近年では地球温暖化の影響によって氷山の崩落が著しく進んでおり、全ての氷が融けてしまうと海岸沿いの街は全て海の中に沈んでしまうと言われている。

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火災が原因の自然災害

森林火災

火災というと人間による火の不始末や放火によって起こるパターンが多いが、森林などの自然環境下でも火災が発生することがある。人為的な火災でない場合、乾燥状態にある枯葉同士が風によって摩擦することで出火することや落雷による出火が主な原因だ。

山火事
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人間では消火できないほどの大規模な山火事に発展することも多く、数か月間も延焼しながら燃え続けることも多い。

オーストラリアでは、2019年から2020年にかけて240日余りも森林火災が続き、民家約3000棟が全焼、野生動物10億頭が被害を受けた。

火災旋風

火災旋風とは、地震による火事や山火事などの広範囲の火災が起きた際に発生する炎をまとった強烈なつむじ風のこと。移動しながら人や建物を飲み込み、周辺の生物を窒息死させる。

PublicDomain

火災旋風の内部では秒速百メートル以上の強い風が吹き、内部温度は1000℃を超えると言われている。

関東大震災では約4万人が火災旋風で焼死したほか、東京大空襲や長崎と広島への原爆投下によっても火災旋風が目撃されており多くの人々が命を落とした。

火山噴火が原因の自然災害

噴石(火山弾)

火山弾とは、火山噴火の際に火口から噴出される溶岩の一部。火口から数㎞もの距離まで飛来することもあり、中には5-6mもの巨大な岩石が飛んでくることもある。

Adrian MalecによるPixabay

2014年に発生した御嶽山の火山噴火では、河口付近に居合わせた登山者58名が噴石などによって死亡し「戦後最大の火山事故」と言われている。当時の噴火警戒レベルは「1(平常)」であり、多くの人が噴火の可能性すら予知できない状況だった。

火砕流

噴火の際には、火山弾以外にも高温の岩石と火山灰、火山ガスが山肌を流れ落ちる「火砕流」と呼ばれる土砂災害が発生することもある。高温のマグマの細かい破片が気体と混合して流れ落ちる現象だ。

火砕流
1984年フィリピン・マヨン山の火砕流
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火砕流のスピードは時速100㎞を超えながら広範囲に広がるため、避難中の人々や麓の住宅地などに襲い掛かる。

火砕流の温度は1000℃を超えているため、山の中腹の避難所に逃げ込んだとしても安全であるとは言えないようだ。

火山ガス

火山ガスは、火山の火口や噴気孔から噴き出す気体のこと。日常的に火山ガスが発生している火山も多く、中には有毒成分を含むものもある。

有毒成分を含まない火山ガスであっても、多量の一酸化炭素などを含んでいる場合が多く、気づかないうちに酸欠に陥って死亡する事故も多い。

anncaによるPixabay

火山ガスは大気よりも重いため山のくぼみに溜まりやすく、観光客でにぎわう温泉地の周辺などでも死亡事故が発生した事例もある。

火山灰

火山から近い町では日常的に降り積もることもある火山灰だが、一定量を超えると喘息や気管支炎などの健康被害、農作物への被害などにつながる恐れがある。

火山灰
Calistemon CC 表示-継承 3.0

また、空気中に火山灰が蔓延した状態では一般の航空機は飛行できない。過去には火山の噴煙を吸い込んだ飛行中の航空機のエンジンが全て停止するという故障事故も発生している。

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突然起こる自然災害

シンクホール

シンクホールとは、地下内部の空洞が地下水などによって巨大化し、突如崩落することで発生する陥没孔。

自然界では石灰岩による地盤などが地下で流されることによって発生するが、市街地でも地下の炭坑跡が崩落したり、水道管の漏水や掘削工事によって地下水が流れ出ることによってシンクホールが発生することがある。

シンクホール
2016年、福岡県博多駅前で突如発生したシンクホール
Muyo CC 表示-継承 4.0

小規模なものから大規模なものまで合わせると、日本国内では下水管に起因する道路陥没事故が年間4000~5000件程度発生している。

道路やゴルフ場など整備された場所であっても崩落は突然起こるため、飲み込まれると死に至る危険性があり、過去には死亡事故へと繋がった事例も多い。

湖水爆発

湖水爆発とは、火山湖から大量の二酸化炭素が急激に吹き出す現象。周辺の大気が二酸化炭素で満たされるため、人間のほか家畜や野生動物まで多く生物が窒息死してしまう恐ろしい災害だ。

湖水爆発
湖水爆発後のニオス湖
PublicDomain

火山湖は何らかの理由で火口が塞がれた火山の上に水が溜まることによって形成される。しかし、火山自体は活動を続けているために湖には大量の二酸化炭素が吸収されていき、飽和した二酸化炭素が流れ出ることで湖水爆発となる。

1986年には、カメルーンのニオス湖で湖水爆発が発生し、周辺の村で生活していた1746人が二酸化炭素中毒による酸欠で死亡したこともある。

世界規模で起こりうる自然災害

地球温暖化

世界各地で様々な異常気候を引き起こす原因となっている地球温暖化現象。その原因は人間が排出し続けてきた温室効果ガスにある。

Nikola BelopitovによるPixabay

温暖化によって、砂漠の拡大、多くの野生動物の絶滅や海水面の上昇、竜巻の発生、マラリアなどの感染症地域の拡大など、様々な災害が誘発されている。

酸性雨

酸性雨とは、大気汚染によって酸性に傾いた雨が降る環境問題のひとつ。雪の場合は酸性雪、霧の場合は酸性霧と呼ばれる。

酸性雨
酸性雨によって枯れた樹
PublicDomain

酸性雨の主な原因となっているのは人間が排出する排気ガスなど。酸性雨によって木や農作物が枯れ、魚などの水棲生物が死滅する現象が世界各地で報告されている。

干ばつ

干ばつとは、雨が降らないなどの原因によって引き起こされる長期的な水不足のこと。農作物や人間が生きていくための水が不足することはもちろんのこと、極度の乾燥状態に陥るため、山火事などに発展することも多い

Image by Luis Iranzo Navarro-Olivares from Pixabay

近年の異常気象によって干ばつが起きる地域は変異しており、ここ数年だけでもアフリカや中東、中国、オーストラリアなどの世界各地で多くの被害が報告されている。

パンデミック

パンデミックとは、国中や世界中などの広範囲で感染症が蔓延すること

2020年には『COVID-19(新型コロナウイルス感染症)』が世界規模のパンデミック状態となっているが、世界に目を向けると過去にもたびたびパンデミックと呼ばれる状態に陥っている。

スペイン風邪
スペイン風邪によるパンデミック
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1918年~1920年にかけて大流行したインフルエンザ(通称スペイン風邪)だ。当時の世界人口の1/4にあたる約5億人が感染し、世界全体の死者数は1700万人から1億人と推定されている。

蝗害(こうがい)

蝗害(こうがい)とは、トノサマバッタなどの昆虫が空を覆いつくすほどに大量発生する災害の一種。農作物などを短期間のうちの食べつくすため、飢饉などの原因となる。

1870年代にネブラスカ州を襲ったバッタの群れは、幅160km、長さ500kmと言われている。この面積は日本の本州の1/3ほどというから驚きだ。

言い伝えによると、バッタの群れの高さは800~1600mに及んだとされており、現代でもバッタの群れによって航空機の進行を妨げられることもあるそうだ。

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宇宙からもたらされる自然災害

隕石の落下

災害は地球外からやってくることもある。「隕石の落下」も自然災害のひとつだ。大気圏で燃え尽きずに地表近くにまで落ちる隕石は毎年数個程度であることが分かっているが、その多くは海などに落下するなど見つかることは少ない。

隕石落下を捉えた映像(大音量注意

クルマ程度の隕石であれば落下中の大気との摩擦で燃え尽きると言われているが、10mを超えるような隕石になると広い範囲に甚大な被害を及ぼす。

2013年にロシアに落下したチェリャビンスク隕石は上空約20㎞の高さで空中爆発し、4474棟の建物を破壊、1491人に重軽傷を負わせた。

磁気嵐(コロナ質量放出)

磁気嵐とは、地球が持つ磁性・磁界に乱れが生じる現象。多くの場合、太陽フレアによって『コロナ質量放出(CME)』と呼ばれるプラズマが太陽から放出され地球磁気圏に吹きつけることによって発生する。

NASA PublicDomain

過去には磁気嵐によって、発電所などの電子機器の故障や通信の障害、人工衛星の故障などが確認されている。

また、鳥やクジラなどの磁気によって方角を知る生物にも影響があり、クジラの座礁の原因の一つにもなっている。

1988年6月に行われた国際伝書鳩レースでは、5000羽ほどのハトがスタート地点から放たれたが、磁気嵐の影響によって、約95%のハトがゴールに帰還できないという悲惨な結果になった。

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